低音管楽器の花形・バリトンサックス

低音楽器にもいくつかの種類がありますが、そのなかでも花形と呼ばれている楽器、「バリトンサックス」。ジャズやクラシック、ポップスやロックバンドなど、幅広いジャンルの音楽で使用されていることから、サックス自体に人気があるといっても過言ではありません。見事なまでの存在感を放つ、低音楽器のエース、「バリトンサックス」についてご紹介しましょう。

バリトンサックスを含む、「サックスの歴史」

サックスは実は正式な名称ではなく、正しくは「サクソフォン」または「サクソフォーン」です。名前の由来は、サックスを発明した「アドルフ・サックス」の名前からつけられました。現存する楽器のなかでも、発明者がわかっている楽器は珍しいといわれています。

1840年代に始まったサックスの歴史は、偶然の産物のような形で誕生しました。当時、管楽器製作者であったアドルフ・サックスは、バスクラリネットの改良に勤しんでいました。改良を進めていくうちに、アドルフは円すい管の魅力に魅入られていきます。円すい管の魅力に注目し、研究を続けていくうちに誕生した楽器が「サックス」というわけです。

アルトサックスやテナーサックスと比較すると、スポットが当たりにくいバリトンサックスですが、独特な低音の渋さに魅了されている愛好家は世界中に点在しています。

バリトンサックスの特徴

メジャーな4種類のサックスのなかで、最もサイズが大きく、低音を奏でられる……などが一般的に知られているバリトンサックスの特徴。ここではバリトンサックスの魅力を知ってもらうために、バリトンサックスの特徴をもう少し掘り下げてみましょう。

バリトンサックスは、サックスのなかで最低音を担う楽器って本当?

バリトンサックスといえば、独特な渋さの重低音を奏でることで有名です。吹奏楽やビッグバンドでは、主に低音部を担当しています。サックスには、代表的な4種類以外にも種類があり、4種類の中でバリトンサックスは、低音部を担当する楽器として認知されています。しかしバリトンサックスは、サックスのなかで最も低い音色を奏でるわけではありません。サックスの種類のなかで最も低い音色を奏でるのは「サブコントラバスサックス」です。

バリトンサックスの大きさや重さ

ソプラノサックス・アルトサックスと比較すると、テナーサックスでもそれなりの大きさですが、そのさらに上を行く大きさが特徴的なバリトンサックス。バリトンサックスを演奏するにはテクニックだけではなく、楽器を支え演奏できるだけの体力や筋力が必要です。

その大きさは高さが約115cm前後、重さは5~8kgとかなりのヘビー級です。演奏をするときのみならず、移動中にも体力を要することでも有名です。アルトサックスが70cm前後・2.3~3kgが一般的なサイズですので、数字を見るだけでもかなりの大きさ・重さであることがわかります。

バリトンサックスについて知りたい!

サックスの歴史やバリトンサックスの特徴をお伝えしたところで、ここからはバリトンサックスに興味をもってくださったかた向けの、気になる情報についてお話ししていきましょう。

バリトンサックスは初心者には難しい?

バリトンサックスは、演奏をするにも持ち運ぶにも体力や筋力が必要です。そのためサックス初心者のかたや、女性などには、アルトサックスをオススメするケースも珍しくありません。ですが大きさと重さの問題がクリアできるのであれば、初心者の方でもバリトンサックスを演奏することは、さほど難しいことではありません。形やサイズが違えども、サックスの演奏方法の基本は同じです。しっかりと筋力・体力・肺活量を鍛えて、挑みましょう!

バリトンサックスはいくらぐらいで購入できる?

サックスに限らず、さまざまなメーカーが楽器の取り扱いをしており、それぞれに価格設定や楽器の特徴を持っています。バリトンサックスの低価格で初心者向けとなる「エントリーモデル」の場合、約260,000~280,000円前後が相場です。残念なことにコレ以下の安価な価格帯のものはほぼなく、エントリーモデルでも高価な部類に入ります。アルトサックスと比較すると、バリトンサックスの価格は中古でも10倍近くになるようです。

バリトンサックスの有名な奏者は誰?

かなりの大きさと重さを誇るバリトンサックス。これだけのサイズ感を取り回すとなると、男性の奏者が多いイメージをもつかもしれません。最近では東京スカパラダイスオーケストラと、お酒のCMでともに演奏していた「さかなクン」さんがバリトンサックスを演奏していましたね。日本国内でもバリトンサックスの草分け的存在となる方々も、もれなく男性となっています。

バリトンサックスを華麗に演奏する女性奏者たち

大きなバリトンサックスを、まるで体の一部のように扱い、見事な演奏を奏でる女性たちは国内外を問わず多数います。NYで注目されているバリトンサックス奏者「ローレン・セヴィアン」、ドイツ生まれの美女バリトンサックス奏者「Kira Linn」、国内では「なにわのバリトンサックス娘」の呼び声が高い「浦 朋恵」さんが有名です。男性にも負けないパワフルさでバリトンサックスを演奏する姿は「かっこいい!」という言葉につきるでしょう。

低音楽器の花形・バリトンサックスに興味津々?

バリトンサックスの圧倒されるほどの存在感は、形やサイズだけではありません。独特な渋みのある音色は、バンド内でも驚くほどの存在感を発揮します。扱いやすさはアルトやテナーには劣るかもしれませんが、バリトンサックスにしか出せない音の深み、世界がそこにはあります。ぜひ一度手にとって、音色を体感してみてください。低音の心地よい響きと、深みのある音色のマリアージュが、あと引く感覚を与えてくれるかもしれませんよ。